Subsurface imaging technology to reveal the unseen
サブサーフェスイメージング技術で物体内部を透視する
Subsurface Imaging Technology
サブサーフェスイメージング技術
サブサーフェスは「物体の表面下」 を示す言葉です。 IGSのコアテクノロジーである 「サブサーフェスイメー ジング技術」とは、 物体内部で散乱、表面に伝搬した波動を観測・解析することで、 内部の構造や状態を透視する技術です。 この技術は、我々が導き出した世界初の理論 (散乱場理論)と、高度なエンジニアリングによって具現化されています。
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散乱場理論
Wave Scattering field theory
応用数学の未解決問題「波動散乱の逆問題」の解決から導き出した世界初の映像化理論
IGSは物体内部の構造を解析する理論と方法を研究しています。方法論の基軸は物体内部から発せられる波動を物体表面で観測し、これを使用して内部の構造を映像化することです。これはある領域の表面で得られた情報をもとに領域内部の情報を計算によって導き出すことを意味します。ここでの大きな課題は、表面での観測結果から内部構造を「どのような方程式をもとに、どのような解法を用いて再構成するか」という点です。
物体が「媒質」と「媒質とは物理的性質が異なる領域」で構成され、それら全ての物理的性質が理解できていれば、物理学の教科書に書かれている基礎方程式によって観測信号を計算することができます。しかしながら、観測においては、事前にその対象のことがほとんどわかっていません。すなわち、観測とは「物理学の因果関係を逆方向に辿ること」であるといえます。
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物理学の因果関係を逆方向に辿るために重要な条件
物理学の因果関係を逆方向に辿るために重要なのは以下の3点です。
- 前述した順方向の問題のように数学的基盤が確かなものであるということ
- 測定条件が変わるたびに観測システムの電気的、機械的構成が変わらない汎用性の高いものであるということ
- 市販のコンピュータを用いて現実的な時間で計算できるアルゴリズムであるということ
このような条件の中で、我々は、応用数学における歴史上の重要な未解決問題である「波動散乱の逆問題」を解析的に解くことに世界で初めて成功しました。それが「散乱場理論/波動散乱の逆解析理論」です。物体に波動を照射し、散乱した波動の観測結果から物体内部の構造をいかに理論的に決定するかという問題に対して、散乱場が満たすべき多次元空間における偏微分方程式を導き、またこの観測結果を境界値として解き時間と空間の極限操作によって、物体内部の構造を明らかにするものです。
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IGSのソリューションは数々の逆問題の解析的理論に支えられています
IGSのテクノロジーを支える理論は「散乱場理論/波動散乱の逆解析理論」にとどまりません。新しいソリューションの提供には革新的な基礎理論が不可欠であるため、基礎理論の研究に日々取り組んでいます。
超高感度なセンシング技術
Ultra-sensitive sensing technology
物体からの電磁場を測定するための超高感度 超高応答の検出器技術
IGSには超高精細のレーダー技術、センシング技術など高感度高分解能の計測を実現する技術があります。超高精細のレーダーは、複数のUWBアクティブアンテナ素子からなるマルチスタティックアレイアンテナの構成です。アンテナは、DCから数十GHz帯までの超広域での計測が可能であり、生体計測に十分な分解能を有しています。また、耐ノイズ性も非常に高く、微弱な電波でも生体計測が可能です。二次電池の品質管理故障解析やセキュリティシステムなど、IGSが手掛ける様々なソリューションに活用されています。
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マイクロ波マンモグラフィの測定デバイス
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二次電池非破壊画像診断システムのデバイス
Leveraging visualization technology
to address a wide range of social issues.
透視技術を活用し、様々な社会課題の解決に取り組んでいます
IGSの目的は「人類の課題」を解決することにあり、コアテクノロジーである「数理可視化技術」は様々な社会課題解決のために活用されます。IGSが提供するソリューションは常に社会課題に紐づいており、今後もその解決を目指して新しいソリューションを生み出していきます。
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IGSのコアテクノロジーは発展性が高く、あらゆる分野に適用可能です。
今後も新しいソリューションを開発・研究していきます。
Our visualization solutions
提供している可視化ソリューション
Technologies of IGS
【対談】木村建次郎教授 × 膳場貴子さん
我々が導き出した数式はあらゆる波の散乱の現象を支配しているものです。
この数式を用いると散らばった波の波紋から物体の立体構造を瞬時に
再構成することができ、その応用分野は無限と言っても過言ではありません。